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2017-04-28

教育格差は教育の無償化では埋まらない

教育格差は教育の無償化では埋まらない[HRPニュースファイル1812]

http://hrp-newsfile.jp/2017/3158/

幸福実現党 大阪第5選挙区支部長 数森圭吾

◆歴史的に教育水準が高かった日本

国の教育水準を測る基準の一つに「識字率」があります。

これは文字の読み書きができる人の割合を示すものですが、1850年代のロンドンでは識字率が20%程度であったのに対し、江戸末期にあたる日本においてはその割合が60%以上もあったとされています。

この教育水準の高さを支えたのが「寺子屋」の存在でした。

現在の小学校の数が約20,500なのに対し、当時の寺子屋の数は16,000以上あったといわれています。

江戸時代の人口から考えると、この寺子屋の数は驚くべき数字だと言えます。しかし近年、日本の学力レベルは低下の一途をたどっています。

◆親の収入と子供の学力の関係性

2013年の文部科学省の調査によると、親の年収が200万円未満の家庭と1500万円以上の家庭を比較した場合、子供の学力に差が出ていることが明らかになっています。

調査結果では小学校の算数・中学校の数学において所得の多い家庭の方が低い家庭にくらべて1.5倍以上学力が高いという数字がでているのです。

また東京大学学生生活実態調査(2014年)では東大生の54.8%は親の年収が950万円以上という結果も出ています。

これは読書習慣など親の学習態度なども影響しているといわれているほか、子供が塾や予備校などに通うことのできる経済力の差が大きく影響しているといわれています。

◆教育格差がうむ国家の損失

2015年の日本財団の試算では、貧困状態の子供の教育環境を放置した場合、改善した場合と比較して財政収入に16兆円もの損失が出るというデータもあり、日本の将来を考える上で教育格差は重要な問題の一つであるということが言えるでしょう。

◆教育無償化は格差を埋めるのか?

教育格差とは「生まれ育った環境により、受けることのできる教育に格差が生まれること」をさします。

この教育格差を埋めるための方策として、民進・維新・公明・共産などの各党は「教育無償化」を訴えており、政党によっては大学無償化まで政策として掲げています。

一見、教育を無償化すれば「経済的環境に関係なく誰でも教育をうけることが可能になる」ということでよい政策のように聞こえますが、これで本質的な教育格差が是正され、子供達の未来に可能性が広がるかというと大きな疑問があります。

既述の通り、経済力が高い家庭で育つ子供は学力が高い傾向にあります。これは親の学習習慣や塾など質の高い教育を受けていることが大きく影響しているといわれています。

つまり教育格差の解消における重要なポイントは「教育に対する親の意識」や「教育の質」にあるのではないでしょうか。教育の無償化によって本当に子供達の学力は向上するのでしょうか。

単に「授業料を無償化すればいい」というのはある意味において無責任でさえあるようにさえ感じます。

貧しい家庭の子供であっても、いかに「質の高い教育」を受けることができるか。ここに問題の本質があると思われます。

◆求められる公立学校教育の質の向上

教育格差問題の解決に向け、まず取り組むべきは公立学校の教育レベルの向上だと考えます。

経済的理由で塾に通えない子供でも、公教育で高度な学力到達を目指すことのできる環境こそ重要なのではないでしょうか。

そのためには教員や教育の質を上げるため「教員免許制度の見直し」や「教育方法の自由化」などを進める必要があります。

ただ、公立学校の教員が置かれている労働環境は様々な業務を一人でこなす厳しいものでもあります。教育の質の向上のためには、教員をサポートするための新たな制度構築も必要となるでしょう。

◆無償化ではなく奨学金制度の拡充を

子供たちが家庭の経済環境に関わらず学習意欲を持ち、安心して勉強できる環境をつくるためには奨学金制度の拡充を検討すべきであると思います。

教育無償化は親の教育に対する意識向上や子供の学習意欲向上に対して逆効果になる可能性があります。

奨学金制度を充実させることによって、親の教育意識を低下させず、子供たちが「努力の大切さ」を実感し、学力向上を目指すことのできる制度を模索する必要があるのではないでしょうか。
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2017-04-26

東京都は豊洲移転を決断し、有事から繁栄国家・日本を守れ



東京都は豊洲移転を決断し、有事から繁栄国家・日本を守れ[HRPニュースファイル1811]

http://hrp-newsfile.jp/2017/3157/

幸福実現党東京都本部江東区代表・HS政経塾第5期卒塾生 表なつこ

◆豊洲移転延期で100億円を浪費する首都・東京

豊洲市場の移転延期に伴って東京都が負担する税金が、現時点で既に100億円近くに上っていることが、18日の都議会特別委員会の審議でわかりました(※1)。

豊洲市場が開場するはずだった昨年の11月7日から、今年4月18日までの約半年間に、業者への移転支援に約18億円、豊洲市場へ約18億円、築地市場へ約8億円の税金がかかり、また、移転延期に伴う市場関係者への補償金として50億円の都税が計上されています。

この補償金の支払いは4月中にも開始されるそうです。

以上を合計して約100億円。さらに市場関係者への補償金は、今後ふくらんでいくとも予想されています。

◆豊洲市場の安全性、経済性はどうか?

豊洲市場の安全性が法的基準を満たしていることは、小池都知事も認めています(※2)。

環境省が作った土壌汚染対策法の解説書には、「土壌汚染があったとしても、摂取経路が遮断され、健康リスクが管理されていれば私たちの健康に害はない」とされています(※3)。

地下水は市場で使いませんし、土壌はむき出しになって飛散しないように対策がされており、人体に摂取されることはないため、豊洲市場の安全性は保たれています。

豊洲へ移転すると100億円の赤字、とも言われていますが、これは建設費を毎年分割払いするような形の「減価償却費」が含まれているので、会計上赤字になるのは当然と指摘されています。

もっとも、経済効果を上げていくためには、各業者の企業努力が必要になることは言うまでもありません。

ただ、豊洲はIT環境も整えられており、工夫によっては、海外などこれまでになかった販路を拡大できる可能性も高いでしょう。

公営の市場という形ではなく、民営化の可能性も視野に入れ、市場の運営に民間活力を活かすことも考えるべきではないでしょうか。

築地市場改修には当の築地の業界団体からも激しい批判があるのですから、小池都知事と東京都は豊洲への移転を速やかに決定すべきでしょう。

◆都道府県知事の責任で行う国民保護

国際情勢を考えても、今はこのような問題で内政に時間を割いている時局ではありません。

国連決議を無視してミサイル発射と核実験を繰り返す北朝鮮に対して、トランプ米大統領が北朝鮮への軍事的圧力を強めることによって、北朝鮮はさらに攻撃的な言葉で対応しており、武力攻撃の緊張感が高まっています。

民間人に化学兵器を使用したシリア軍に対し、正義の観点から攻撃を行ったトランプ大統領なので、朝鮮半島有事が起こらない可能性は否定しきれません。

万が一にも日本が攻撃を受けた場合は、国民保護法に基づいて住民保護の措置を実施するのは各都道府県とされています。

これまで、地方自治体による災害やテロに際しての避難訓練は行われてきましたが、日本がミサイルや爆弾を落とされた場合の避難訓練が実施されたのは、秋田県男鹿市の1市のみです。

国家運営の中枢は、首都・東京に集中しています。日本を守るために、東京都としても早急にミサイルを想定した避難訓練を実施すべきでしょう。

豊洲の移転延期問題や国内の政局の行方などに、必要以上の時間や労力をつぎ込むより、急いですべきことがあるはずです。

◆東京都は豊洲移転を決断し経済成長を目指すとともに、都民に安全保障の考えを醸成すべき

冒頭で申しあげたとおり、報道されているものだけでも100億円の税金をムダにしている、長引かせすぎの移転延期問題は、早々に移転へと舵を切るべきです。

出来上がっている豊洲市場を、今後どのように発展させていくべきかを、運営の民営化なども含め、未来志向で、衆知を集めて考えるべきです。

また、変動激しい現在の国際情勢を乗り切るために、日本を支える首都・東京という地方自治体は何をすべきなのか、各地方自治体の手本となるような取り組みをしていただきたいと思います。

今こそ、「国を守る」ということの意義に、多くの方々に気付いていただくことができる時です。

幸福実現党東京都本部は、日本全体をよりよき方向へリードする首都・東京を創ってまいります。

【参照】
(※1)4月18日日テレNEWS24
(※2)3月17日日経新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14H7B_U7A310C1CC1000/
(※3)Wedgeinfinity築地移転問題が改めて示した「ゼロリスク」の呪縛中西準子(産業技術総合研究所名誉フェロー)http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9429
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2017-04-24

世界第2位の農産物輸出国オランダに学ぶ

世界第2位の農産物輸出国オランダに学ぶ[HRPニュースファイル1810]

http://hrp-newsfile.jp/2017/3155/

幸福実現党 宮城県本部代表 HS政経塾第5期卒塾生 油井哲史(ゆいてつし)


◆国際交渉の大きなテーマである「農業」

地方経済の核である「農業」は、国際交渉における大きなテーマとなっています。

米国が離脱した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関して政府は、米国抜きによる協定発効を模索する方向で舵を切りましたが、農産物の関税が争点の的となっていました。

一方、米国のトランプ大統領はTPPからの離脱を宣言し、二国間の自由貿易協定に向けた協議を加速しており、日本へ更なる市場開放を求めています。その際の注目する市場として、農業分野をあげています。

◆日本の農業分野に市場開放を迫る米国

米国は農産物輸出国であり、多くの農業関係者や団体はTPPによる日本の市場開放を期待していただけに、TPPからの離脱は大きな波紋を呼び、落胆や懸念を表明しました。

米国食肉輸出連合会は「TPPを完全に受け入れてきた。市場アクセス利益が実現しなければ、深刻な競争不利状況が残る」と表明。

米国小麦協会と全米小麦生産者協会は「競争相手にTPP地域の市場シェアを奪われる」と懸念を示し、他の農業関係団体も反対のコメントを発信しています。

これらの意見を受けて、トランプ大統領はTPP交渉以上に農産物輸出の拡大に向けた市場開放を求めることが予想されます。

米通商代表部(USTR)代表に指名されているライトハイザー氏は、米議会上院の公聴会で農業分野の市場開放について「日本が第一の標的になる」としています。よって、日本はそれに立ち向かうためにも、農業の国際力強化は必須事項であります。

◆世界第2位の農産物輸出国オランダに学ぶ

農業の国際競争力を強化するためにオランダから学ぶべきです。なぜなら、オランダは日本の九州とほぼ同じ国土と人口ですが、世界第2位の農産物輸出国です(日本の農産物輸出額第60位)。

このように世界を代表する農産物輸出国になった背景として国の農業政策における明確なビジョンがあったことと具体的な戦略を実践したことがあげられます。

オランダは1950年代に政府や産業が協力して土地の集約化に取り組みました。

農家1戸当たりの耕地面積は27ヘクタール(日本は2.3ヘクタール)となり、生産性は飛躍的に向上しました。

また、国家プロジェクトとして食品や農業に関連する企業や研究機関、食や農の関連組織の一大集積拠点(フードバレー)を整備し、産官学の連携で情報や人材交流を進め、新商品開発や新しい付加価値を生み出すことに成功しています。

世界の農業科学分野において大きな存在感を示すとともに高い競争力を保持し、高度専門人材の育成にも繋がっています。

さらに、1990年代に今後10年で「世界で競争力を有するべき産業」を選定し、その筆頭に「施設園芸」が掲げられています。

この中で、国家戦略作物として主要生産品目(トマト、パプリカ、キュウリ、ナス等)を選出し、研究開発を集中していきました。その結果、これらの商品競争力は世界トップレベルです。

◆農業の仕事はオフィスで経営管理すること

オランダの農業は最先端分野に位置づけられています。

経営コンサルタントの大前研一氏はオランダの農業は農業を経営することであり、農業の仕事はオフィスで経営管理していると分析しています。

その主な業務内容として従業員の指導、労務管理、コスト管理、生産管理、販売管理などであり、このようなスキルは一般的な企業経営と同じです。

パソコンで気温や湿度、生育状態、集荷状況やコストなどモニタリング、データ管理しているのです。

◆農業は最先端分野/スマート農業、農業×「カイゼン」

実際に今の農業は様々な最新技術が導入されています。これまでの匠の技が情報通信技術によって、「見える化」され、他の農業者や新規参入者に継承されています。

また、農業ロボットや農業用ドローン、自動運転の農機などロボット技術や情報通信技術を活用し、省力化や高品質生産を進める新しい農業としての「スマート農業」が注目を集めています。

産業との協業も進んでおり、長野県はトヨタ自動車と連携し、農業の効率化を図っています。

トヨタが自動車製造で培った「カイゼン」のノウハウを農業に転化して作業を効率化する事業が進行しており、すでに導入実績がある愛知県の農業法人では労働時間が15%、苗の作りすぎも3割も削減する成果をあげています。

このように農業は時代の流れに合わせて高度化し、変化しています。産業と農業の連携は進み、新しい付加価値を生みだしています。

日本の農業の「伸びしろ」は大きい。農政改革を推進させることで、さらに農業は魅力あふれる産業になり、地方経済も活性化していくのです。

政府が先導役となり農業の最先端化や産官学連携を強化させて、国際競争に負けない強い農業を作っていくことが求められています。

【参考】
野村アグリプランニング&アドバイザリー 佐藤光泰「地方創生に向けた『地域型農業輸出モデル』の構築」2015.10
大杉武博 「米農業団体は猛反発、新体制の本格始動は半年後・・・「トランプ流」通商政策の今後を読み解く3つのカギ」産経WEST2017.1.30
大前研一 大前研一の特別講義「『スマートアグリ』の最前線」「温室よりもPC操作。オランダ農業がスマートアグリである理由」 2016.9.7
朝日新聞2017.3.15 WEB版
日本経済新聞2017.4.5 WEB版
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2017-04-21

緊迫する朝鮮半島情勢を読むーートランプ外交と日本の指針

緊迫する朝鮮半島情勢を読むーートランプ外交と日本の指針[HRPニュースファイル1809]

http://hrp-newsfile.jp/2017/3153/

幸福実現党政調会・外交部会 彦川太志

◆緊張高まる朝鮮半島

4月初旬の米中首脳会談後、トランプ政権が空母打撃群を朝鮮半島沖に派遣する決定を行ったことで、北朝鮮情勢を巡る緊張が高まっています。

国際社会の注目は、北朝鮮が通算6度目となる核実験を強行するかどうか。また、トランプ大統領がこのような挑発に対して「先制攻撃」をも視野にいれた軍事行動に踏み切るかどうかという点に集まっていましたが、 15日時点では、両国の間に大きな衝突は見られませんでした。

まるで米ソ冷戦の「キューバ危機」を思わせるような緊張状態ではありますが、様々な報道から分析すると、今回の空母打撃群派遣等のトランプ大統領の強行姿勢は、「北朝鮮やその支援国である中国を交渉のテーブルにつかせるプレッシャー」としての側面が強かったようです。

◆トランプ大統領の強行姿勢に対する、各国の反応

例えば、ロシアのタス通信は、AP通信の記事を紹介する形で、「米国は軍事的手段による北朝鮮の非核化は行わない」とする記事を掲載しました。(※1)

その論点としては、以下の通りです。

・米国の最終目標は「北朝鮮の非核化」にあり、これを実現するため、北朝鮮最大の交易パートナーである中国をも巻き込んだ形で、北朝鮮にプレッシャーを与える。

・もし北朝鮮が核・ミサイル実験を実施するならば、これを主導した人物に対する国連の経済制裁を中国・ロシアと共に実施していく。

・米国が軍事的手段に訴えるのは、韓国や日本、米国自身に対して攻撃が行われた時である。

以上のような内容です。

◆「北朝鮮の非核化」で一致した、米露外相の認識

そのような見方を裏付けるかのように、4月12日に開催された米露外相会談においては、「北朝鮮の非核化」で両外相の見解が一致したことが報道されました。(※2)

「史上最低の米露会談」とも評される、ティラーソン国務長官とラブロフ外務大臣による外相会談でしたが、両国の主張がすれ違っているのはシリアのアサド政権の扱いの問題に関してであり、北朝鮮問題に関しては利害が一致している様子が浮かび上がったと言えるでしょう。

◆「北朝鮮の非核化」への同意を迫られる中国

一方、米中首脳会談の直前、トランプ政権は記者発表を通じて北朝鮮問題解決に向けた「答え」の一つを提示しています。

具体的には、「北朝鮮問題を平和的に解決したければ、同国の対外貿易の90%を占める中国が影響力を行使すべきである」と言う政府高官の発言です。(※3)

既に平壌行きの中国航空便が17日から全便停止(※4)となっていますので、トランプ政権が目論んでいる通り、中国をも巻き込みつつ、「北朝鮮の非核化」が進められようとしているのかもしれません。

そうした状況を反映してか、中国政府系メディアである「環球時報」の英字版、「Global Times」において、「中国の関与があれば、北朝鮮は核を放棄しても危険にはならない」とする論考が掲載されました。(※5)

北朝鮮に対して経済的影響力を行使し、核ミサイル開発の放棄へ誘導しようとしている、中国政府の様子が垣間見えるのではないでしょうか。

◆冷静かつ大胆、「二つの武器」を駆使するトランプ外交と歩調を合わせるべき

以上のような観点を踏まえれば、空母打撃群の派遣を中心としたトランプ大統領の決断が、単なる軍事的冒険主義でない事は明らかです。

ロシアや中国を巧みに巻き込みつつ、軍事・経済の「二つの武器」を駆使して北朝鮮の暴走に歯止めをかけようとするトランプ大統領の手腕には、学ぶべき点が多くあります。

北朝鮮の「暴発」による偶発的戦争の危機に備えるためには、自衛権の行使に関する憲法解釈を変更し、主権国家として国民を守るための当たり前の行動ができるよう、法整備を進めていくことが重要でしょう。

北朝鮮のような全体主義国の「脅し」に屈しないためには、軍事力における優越はもちろん、時には先制攻撃も辞さない「気概」を示す事が重要となります。

同時に、中国に進出した日本企業の「国内回帰」を促す経済政策を講じることを交渉の材料として、中国を北朝鮮包囲網の形成に巻き込んで行くよう、米国と歩調を合わせていくべきだと考えます。

2017-04-14

トランプ政権のシリア・北朝鮮封じ込め政策――国防政策転換のチャンス!

トランプ政権のシリア・北朝鮮封じ込め政策――国防政策転換のチャンス![HRPニュースファイル1806]

http://hrp-newsfile.jp/2017/3147/

幸福実現党政調会・外交部会 彦川太志

米中首脳会談の開催やシリアに対するミサイル攻撃の実施など、4月6日を中心に国際情勢が大きく動き出しました。

今回のニュースファイルでは、ここ一週間ほどのトランプ大統領の対外政策を概観しつつ、日本の国防政策の転換について言及したいと思います。

◆トランプ大統領がシリア軍基地を攻撃するまで

時系列で整理しますと、まず4月4日、シリアのアサド政権軍が反体制勢力の拠点であるイドリブ市街に対して化学兵器を用いた攻撃を実施し、80名以上の死者を出す惨事が発生しました。

犠牲者の多くが女性や幼い子供、赤子であった事から世界中に衝撃が走り、トランプ大統領も「アサド政権による悪しき行為を容認することはできない」と強い口調で非難しました。(※1)

化学兵器による攻撃から2日開けた4月6日、トランプ大統領は米軍に対し、アサド政権軍の化学兵器が貯蔵されるシリアの空軍基地にミサイル攻撃を実施するよう指示しました。

攻撃は地中海の2隻の米駆逐艦から展開され、軍用機の他、基地燃料タンク、補助施設、格納庫に対して59発のトマホークミサイルが発射されたと報道されています。(※2)

◆今回のシリア攻撃は本格的戦争には発展しない

トランプ大統領が突然ミサイル攻撃を実施したことに対し、イラク戦争のような戦争状態に発展するのではないかとの不安が広がっておりましたが、その可能性は低いようです。

と言うのも、トランプ政権の政府高官から、今回のミサイル攻撃は化学兵器を保有し、自国民に対して使用したアサド政権の行為に対する「牽制」としての意味合いあるとの見解が表明されているからです。(※3)(※4)

◆国際正義を守る「覚悟」を試されていたトランプ大統領

また、ティラーソン国務長官の発言として既に報道されている通り、シリアへのミサイル攻撃には、北朝鮮問題に対して中国がしかるべき影響力を行使する事を求めた「メッセージ」としての側面がありました。(※5)

そもそも今回の首脳会談の主要テーマは、北朝鮮問題の解決に向け、しかるべき影響力を行使するよう中国に圧力をかける事にあったのですが(※6)、米国側にとって容易な交渉過程ではなかった事が想像されます。

事実、米中首脳会談が始まる前日、日本時間4月6日の早朝に北朝鮮が弾道ミサイルを発射しておりましたので、トランプ大統領は「化学兵器の使用」と「弾道ミサイルの発射」と言う2つの国連決議違反行為に直面したまま、習近平国家首席との会談を迎える状態となっていました。

シリアも北朝鮮も、国連決議に反して化学兵器や核兵器と言う「大量破壊兵器」の開発・保有を進めているほか、深刻な人権上の問題を引き起こしている国である事は明らかです。

中国との二国間関係を重視するあまり、シリアや北朝鮮の違法行為に目を瞑るようなことがあっては、トランプ大統領の求心力は大きく低下してしまう可能性があったと言えるでしょう。

ある意味では、トランプ政権の「覚悟」を試された首脳会談であったと言えますが、このような挑戦が米中首脳会談に合わせるかのように立ち現れてきた事は、偶然にしては出来すぎていると感じてしまいます。

◆空母打撃群派遣の背景にある、北朝鮮政策を巡る米中の駆け引き

また、首脳会談が終結した後も米海軍の空母機動部隊を朝鮮半島近海に派遣するなど、米朝・米中関係の緊張は高まり続けています。

一部報道では、朝鮮半島情勢が開戦前夜であるかのように煽り立てる傾向も見られますが、空母打撃群の派遣はむしろ、米中首脳会談の席上で習主席から提示された北朝鮮問題の解決案を明確に「拒否」する政治的意思表示としての意味合いが強いと言えます。

即ち、習近平国家主席は北朝鮮問題の解決法として、「米朝双方が核実験と軍事演習を暫く停止する」と言う『双暫停』の考え方を提示し、対話協議による解決の必要性を提唱しました(※7)。

しかし北朝鮮問題は「現状維持」で「話し合い」によって解決しようと言っているに等しく、北朝鮮の核戦力が強化される「時間稼ぎ」以上の意味はないと言えます。

トランプ大統領は、空母打撃群の派遣によって、この様な無意味な要求を一蹴すると共に、中国に対して北朝鮮の核兵器開発を停止し、人権状況を改善させるよう、「大国としての責任」を求めたものと思われます。

◆トランプ政権の対北政策に歩調を合わせ、国防政策を転換すべき

シリア・北朝鮮の両国に対し、トランプ大統領が「周辺国に脅威をもたらす、悪の増長は許さない」との姿勢を強く打ち出したことは、日本にとって国防政策転換のチャンスであると言えるでしょう。

これまで日本は6か国協議の枠組みを通じ、北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を促してきましたが、北朝鮮の核弾頭保有を阻止することはできませんでした。

米トランプ政権が対北朝鮮政策を転換した今、米国や北朝鮮の核の脅威に直面する韓国はもとより、極東地域の開発で協力するロシアとも連携しつつ、幸福実現党がかねてより訴えてきた「憲法九条の適用除外宣言」や「敵地攻撃能力の獲得」を初めとした国防政策の大転換を推進し、北朝鮮の核・ミサイル開発を放棄に導くべきだと考えます。

(参考資料)
・2017/4/5 Whitehouse「Remarks by President Trump and His Majesty King Abdullah II of Jordan in Joint Press Conference」(※1)
・2017/4/7 Whitehouse「Briefing by Secretary Tillerson, Secretary Mnuchin, and Secretary Ross on President Trump’s Meetings with President Xi of China」(※2)(※4)
・201/4/5 Whitehouse 「Statement by President Trump on Syria」(※3)
・2017/4/10 産経ニュース 「シリアへのミサイル攻撃は北朝鮮への警告だった」 ティラーソン米国務長官(※5)
・2017/4/4 Whitehouse 「Background Briefing by Senior Administration Officials on the Visit of President Xi Jinping of the People’s Republic of China」(※6)
・2017/4/9 解放軍報「中美系展奠定建性基」(※7)
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